メディアやブログで記事を制作する上で、キーワード選定は重要なステップです。ボリュームやニーズなどを考慮し、適切なキーワードを選ぶことが上位表示やコンバージョンにつながる記事制作の第一歩になります。
「キーワードを選ぶ」というシンプルな作業ですが、正しい手順がわからずにキーワード選定でつまづいている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、キーワード選定の質が上がる5つのコツを詳しく解説します。キーワード選定前後でやるべきこと、選定の流れにも触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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キーワード選定で押さえたい基本
キーワード選定を始める前に、基本を押さえることが大切です。キーワードの種類や選定に活用するツールなどを知ることで、キーワード選定を進めやすくなります。
キーワードの種類
キーワードは、以下の4種類に分けられます。
- Goクエリ:指定のサイトやページ、場所、道順などを検索したい
- Doクエリ:〇〇をしたい
- Knowクエリ:〇〇を知りたい
- Buyクエリ:〇〇を買いたい
上記のように、何のために検索しているかによってキーワードの意図が異なります。
例えば、自社の商品を販売したい場合は、「〇〇(商品ジャンル) おすすめ」といった購入につながりやすいBuyクエリに該当するキーワードが適切です。
キーワードの語数で上位表示の難易度が変わる
キーワードは、語数が少なくなるほど上位表示の難易度が高くなります。
例えば、「キーワード」という単体ワードは、ビッグキーワード(ビッグワード)と呼ばれ、上位表示の難易度は非常に高くなります。ビッグワードに関わる情報は幅広く、検索する人のニーズが多種多様であるため、それを満たす記事を書くのは簡単ではありません。また、関連する情報を発信している企業も多くなることも難易度を上げる大きな要因です。
「キーワード 選定」という複合キーワードの場合は、「キーワード」の中でも選定に悩むユーザーに絞っているので、ビッグワードよりも難易度が低くなります。
「キーワード 選定 注意点」と語数を増やせば、よりターゲットが絞られます。ニーズが狭い分検索数が少なく、ニーズが明確であるため、適切に対策できれば上位表示を目指しやすいワードになります。
キーワード選定にはツールが便利
キーワード選定には、ツールを活用するのが一般的です。様々なツールがありますが、キーワードを検索することでボリュームや競合率などのデータを抽出できます。
キーワード選定はもちろん、記事制作に必要な各種データを調べることも可能です。関連語や共起語、上位記事の見出しなどを幅広くリサーチできるので、よりSEOに配慮した記事をつくりやすくなります。
キーワード選定を始める際は、必要な機能が揃ったツールを選ぶところから始めましょう。ツールによっては無料で利用できる期間があるので、お試ししてみるのもおすすめです。
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キーワード選定前に実施すべき準備
キーワード選定前にやるべきことを4つチェックしていきましょう。
- サイトテーマに関連するキーワードを想定する
- ターゲット・ペルソナを明確にする
- サイトの目的を整理する
- ベンチマークするサイトを決める
サイトテーマに関連するキーワードを想定する
キーワードは、サイトテーマとの関連性が重要です。
例えば、Webマーケティングをテーマにする場合、「広告」「SEO」「集客」などWebマーケティングに関わるキーワードを選ぶ必要があります。
テーマと関連性のあるキーワードで記事を制作することによって、サイトを訪れたユーザーのニーズを満たすことができます。
テーマと関連性が低い記事があると、SEOの評価が下がる、ユーザーの離脱が増えるなどの問題が発生します。テーマとの相性を重視して、キーワードを選定しましょう。
2022年にGoogleが発表した「ヘルプフルコンテンツアップデート(現在は「ヘルプフルコンテンツシステム」)」により、今後これまで以上に「ユーザーにとって有用なコンテンツ」が上位表示されていくことが予想されています。
ヘルプフル コンテンツ システムは、訪問者に満足感を与えているコンテンツを高く評価し、訪問者の期待に応えていないコンテンツとの差別化を図ることを目的としています。
https://developers.google.com/search/updates/helpful-content-update?hl=ja
Googleが伝えている情報を読み解くと、ユーザーの役にたつコンテンツが評価される一方で、ユーザーの目的に沿わないコンテンツがあると検索結果に出にくくなる、と考えられます。
つまり、Google検索からの流入を考えるなら、「オウンドメディアに書くこと」は、ユーザーの目的に沿ったもの(=サイトや事業、対策するキーワードが想定するユーザーの状況に適したもの)が最適なのです。
ターゲット・ペルソナを明確にする
記事を制作する上で、「誰に向けてつくるか」を意識する必要があります。
ターゲットにアプローチするためには、記事を書く段階からではなく、キーワード選定からユーザー目線を意識することが大切です。
ターゲットとは大まかなユーザー像、ペルソナはターゲットの具体的な人物像のことを指します。ニーズを捉えたキーワードを選定するためには、自社のサイトや記事を誰に届けたいかを細かく設定し、ユーザー目線にこだわったキーワードを選びましょう。
ペルソナの作り方は以下の記事で詳しく解説しています!
サイトの目的を整理する
サイトを運営する目的に合わせて、キーワードを選定しましょう。
例えば、訪問者数を増やしたい場合は、検索ボリュームの大きいキーワードを選ぶ必要があります。商品・サービスの購入や問い合わせなどユーザーのアクションを目的とするなら、検索ボリュームが少なくてもニーズにマッチしたキーワードが適切です。
目的を意識したキーワードを選ぶためには、まずサイトの目的を整理しましょう。訪問者数、売上、問い合わせ数など、サイトで達成したい目標を検討してみてください。
ベンチマークするサイトを決める
競合サイトは、キーワード選定の参考になります。狙いたいキーワードを獲得しているサイトをベンチマークすることによって、キーワード選定の方向性を決めやすいです。
競合サイトで獲得しているキーワードは、自社サイトでもまず獲得したいキーワードと言えます。狙うキーワードは同じでも、記事にオリジナリティを加えられれば、上位表示を狙うことが可能です。
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キーワード選定の精度が上がる5つのコツ
基礎を押さえ事前準備を終えたら、いよいよキーワードを選定していきます。ニーズやターゲットに合ったキーワードを選定するコツは、以下の5つです。
- 1記事1キーワードを意識する
- ロングテールキーワードからニーズを捉えていく
- 行動・購買につながるクエリを狙う
- 内部リンク構造を意識する
- 記事内容が重複するキーワードを避ける
コツを押さえて、質の高いキーワード選定を実践しましょう。
1記事1キーワードを意識する
キーワード選定でまず意識したいコツは、1記事1キーワードです。
1つのコンテンツに対して、1つのキーワードに関する情報を深掘りすることによって、SEOの評価を高めやすくなります。ユーザーにとっても、ニーズを満たす記事になり、購入や問い合わせなどの目的を達成しやすくなるでしょう。
キーワード選定でありがちな失敗は、1記事にキーワードを詰め込みすぎることです。複数のキーワードの内容が含まれていると、検索意図に合わない情報も増えてしまうため、キーワードの入れすぎはSEOでマイナスになる傾向があります。
また、記事内の情報が増えすぎて、ユーザーが求めてない情報まで提供してしまいます。その結果、訪問したユーザーの離脱が増え、コンバージョンにつながりにくくなる点に注意が必要です。
ロングテールキーワードからニーズを捉えていく
検索ボリュームが高い単体ワードはライバルが多いため、まずはロングテールキーワードからニーズを捉えるのがおすすめです。
ロングテールキーワードは複数の単語で構成されたキーワードのこと。一般的に月間の検索ボリュームが1,000以下のワードを指します。
検索ボリュームは少なめですが、競合記事も少なく、ニーズを的確に狙えるため、上位表示を目指しやすいキーワードです。ロングテールキーワードの記事を充実させGoogleからの評価を上げていくことで、関連するビッグワードで記事を書く際にもその評価の恩恵を受けて上位を狙いやすくなります。
行動・購買につながるクエリを狙う
サイト運営の目的の多くは、商品・サービスの購入や問い合わせなどです。
目的を達成するためには、ユーザーの行動を促す必要があります。そのため、キーワード選定では、Doクエリ、Buyクエリを狙うのがおすすめです。
GoクエリやKnowクエリも重要ですが、一歩進んで行動を促すキーワードを選定しましょう。記事を読んだユーザーの動きを細かく想定できていると、行動につながるキーワードを見つけやすいです。
内部リンク構造を意識する
SEOでは、記事単体の内容はもちろんですが、サイト全体でコンテンツを充実させることが大切です。
取り組みの一つが内部リンクであり、記事に関連する自社のコンテンツへのリンクを効果的に設置することによって、記事とサイト全体の評価を向上させることができます。
内部リンク構造は、キーワード選定のステップで計画しましょう。
例えば、「Webマーケティング」という単体ワードの記事を制作する際、あらかじめ内部リンクを意識して、キーワードを選定します。
「Webマーケティング 資格」「Webマーケティング 仕事内容」などのキーワードを選定すれば、計画的な記事とサイトの強化が可能です。
記事内容が重複するキーワードを避ける
キーワードによっては、記事内容が重複する場合があります。重複コンテンツはSEOの評価が下がりやすく、また自社の記事同士で順位を競い合うことになってしまうでしょう。
例えば、「Webマーケティング」と「Webマーケティング とは」の2つでは、重複する内容が多いと考えられます。どちらにもWebマーケティングの概要やポイントなどが含まれる可能性があるので、「Webマーケティング」に集約するのが良いでしょう。
キーワードが重複すると、内容は変わらないにも関わらず、制作コストが余計にかかってしまうのも難点です。記事の内容まで想定し、キーワード選定を進めましょう。
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キーワード選定の手順・方法
キーワード選定は、以下の手順・方法で進めていきましょう。
- 競合キーワードを調査する
- ツールを使用しキーワード候補を抽出する
- キーワード候補を絞り込む
- キーワードをグルーピングする
- 制作するキーワードの優先順位を決める
ステップごとにポイントを詳しく解説していきます。
1.競合キーワードを調査する
自社のサイトで制作するキーワードを考える前に、競合サイトで獲得しているキーワードを調査しましょう。
狙うべきキーワードのヒントになり、自社サイトで獲得したいキーワードをイメージしやすくなります。
大まかなキーワードがイメージできたら、漠然とでも問題ないので、キーワードをリストアップしてみましょう。それぞれのキーワードを検索し、検索結果を見てみると、上位記事の内容やSEOの難易度などの情報収集を行いやすいです。
2.ツールを使用しキーワード候補を抽出する
リストアップしたキーワードを参考にしつつ、ツールを活用してキーワード候補を抽出しましょう。
キーワード候補から制作するキーワードを洗い出す材料として、検索ボリュームや競合率などのデータをまとめておくと、検討がしやすくなります。
このステップは、キーワードを絞り込む前の段階であるため、無理に絞り込まず多くの候補を出すのがポイントです。
3.キーワード候補を絞り込む
ツールで抽出したキーワード候補の中から、制作するキーワードをリストアップしていきます。
まず意識したいのは、軸となるキーワードです。Webマーケティングに関するサイトであれば、「Webマーケティング」が軸になります。「Webマーケティング」を中心に、「Webマーケティング 〇〇」といった複合キーワードを広げていくと良いでしょう。
また、キーワード候補の絞り込みでは、現場やユーザーの声を取り入れることもポイントです。営業部門があれば、顧客から相談されることが多い内容をヒアリングし、ユーザー目線のキーワードを選定できます。アンケートや口コミからユーザーの声を調べるのも効果的です。
4.キーワードをグルーピングする
サイトでは、記事をカテゴリに分けて階層化を行います。見やすいサイトをつくるためには、キーワード選定の段階でキーワードをグルーピングしましょう。
例えば、当社のブログでは、ウェブマーケティング、ウェブサイト制作といったカテゴリを設定しています。
カテゴリに属するキーワードをあらかじめグルーピングすることによって、効率的にカテゴリ・サイトの強化が可能です。
キーワードを羅列しただけの場合よりも管理をしやすく、継続して選定する際の漏れを防ぐこともできます。
5.制作するキーワードの優先順位を決める
最後に、制作するキーワードの優先順位を決めていきます。
優先順位を決める基準は、検索ボリュームや競合性はもちろん、自社サイトとの相性も重要です。
自社の強みを生かし、オリジナリティを加えられるキーワードは、SEOで評価されやすいため、優先して制作すると良いでしょう。
ユーザーのニーズにマッチすることも大切です。自社のユーザーに合うキーワードであれば、アクセスやコンバージョンを期待しやすくなります。
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キーワード選定後にやるべきこと
キーワードを選定して終わりではなく、選定後にもやるべきことがあります。継続的に記事を制作する上で、キーワードの管理やモニタリングは重要です。キーワード選定後にすべきことをしっかり行いましょう。
Excelやスプレッドシートで管理する
キーワード選定は、膨大なキーワードを継続して選んでいくことになります。どのキーワードを選定したかがわからなくなると、キーワードが重複したり、順位確認がしにくくなったりする点に注意しなくてはいけません。
キーワードは、Excelやスプレッドシートで管理するのがおすすめです。キーワード以外にも、公開後の記事URL、順位、内部リンクのURLなど、効果測定や改善に必要な情報もあわせて記載しましょう。
継続的にキーワード選定を続ける
キーワードは、サイトの制作段階で選定して終わりではなく、継続的に選定する必要があります。
制作を続けていると、キーワードは枯渇していくため、継続的に選定しましょう。選定当初からキーワードの需要が変わることもあり、見直しや追加が必要になります。
検索順位を定期的にモニタリングする
キーワード選定し、記事を公開した後は、定期的に検索順位をモニタリングしましょう。
キーワードを獲得できず、順位が上がっていなければ、コンテンツの内容が競合に比べて、評価されていないと言えます。
結果が出ていない記事には、盛り込めていないキーワードや共起語を追加するなど、リライトを検討しましょう。
キーワード選定のコツを押さえてSEO対策で一歩先へ!
キーワード選定は、記事の質を高める第一歩であり、SEOで成果を出すための重要なスタートラインです。
1記事1キーワード、ロングテールキーワードでニーズを捉える、内部リンクを意識するなど、コツを押さえることで、キーワード選定の質が高まります。
キーワード選定の手順や選定後にやるべきことも参考にして、SEO対策をレベルアップさせましょう。
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